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サマソニで日本初ステージ エルミーン&Good Neighboursが語る音楽の原点と日本への思い【インタビュー】
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エルミーン
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Good Neighbours
エルミーン Fujii Kazeとの共演も実現 日本で感じた観客との新たな“リズム”
エルミーンとても気持ちのいいステージで、アメリカでのツアーで慣れ親しんでいる観客の反応と違った点も面白かった。たとえばアメリカだと、反応がすごくエネルギッシュで、こちらがちょっとビックリしてしまうくらいの時もあるんだ。でも日本のみなさんは、私が歌っている時、本当にリスペクトが伝わってくる。観客のみなさんが真剣に耳を傾けてくれるから、自分の歌を聴いてもらえているという感覚は本当に素晴らしいものだったし、歌が終わった時の拍手や歓声は、まさに“お祝い”が訪れたような瞬間。静かに耳を傾ける時間と、曲が終わった後の大きな反応。そのコントラストがとても素晴らしかった。それを東京のステージで体験できて、そこで日本でのパフォーマンスのリズムがつかめたから、翌日の大阪では、より日本のみなさんに合わせてパフォーマンスが行えたと思うよ。
――MC中に、アニメ『ONE PIECE』の主題歌「ウィーアー!」をワンフレーズ歌う場面もありましたね。あれで日本のファンもグッと心をつかまれたと思います。
エルミーンあの曲は、もう6歳の時からずっと練習してるんだ。『ONE PIECE』は本当に大好きで、次のショーは『ONE PIECE』のカバー曲だけでやれるくらい、たくさん歌えるよ(笑)。
――それもぜひ聴いてみたいです(笑)。今回のステージでは10曲を披露してくれましたが、日本での初パフォーマンスとして、どのように曲を選んでいったのですか?
エルミーン通常のフルセットのライブだと、いつもは90分ほどの時間があるから、中盤に展開を盛り込んで、まるで物語を完結させるかのような演出ができるし、そのために効果的な曲もいくつか持っている。でも今回はフェスティバルということで時間が短いから、“直球勝負”で曲を絞り込んだ。だから『SUMMER SONIC 2026』で歌った曲は、フェスティバルという場で、日本のみなさんに私のことを知ってもらうために欠かせない曲ばかり。この次に、また日本に戻ってきて自分の単独ライブを行うことができたら、その時には私の音楽が持つ多くの側面の一つひとつを、観客のみなさん一人ひとりにしっかりと印象づけるセットリストをお届けしたいなと思っているよ。
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エルミーン共通の友人を介して知り合ったんだけど、その友人が自分の音楽を彼に紹介してくれて、彼が私のファンになってくれたんだ。そこから自然と交流が始まって、昨年の12月、私が初めて日本に来た際に実際に彼と会ったんだ。それでスタジオでとても楽しい時間を過ごしたよ。私のアルバムにも参加してもらって、アーティストとしてお互いを理解し合うことができた。そして彼がLAに来た時は、一緒に曲を作る絶好のタイミングだったんだ。私には、彼がきっと共感してくれて、2人なら良い化学反応が起きるだろうと感じていた曲があって、それが「Comets + Gold」なんだ。その日、スタジオに入ったその瞬間に、私たちは「『SUMMER SONIC 2026』で一緒に歌おう」と決めた。「だって一曲を書き上げたんだから、これでステージで歌う理由ができた」ってね。
――それくらい、Fujii Kazeさんと意気投合したんですね。
エルミーン彼との制作は本当に楽しかった。特にこの曲のハーモニーを作る作業は、まさにFujii Kazeらしい作業だったよ。彼はハーモニーや特定の音の重なりに対して非常に繊細な耳を持っていて、独特のハーモニーを思いつくと、「君がやってみて」と私に言うんだ。それで、いい意味で彼の風変わりなハーモニーを自分が試してみるんだけど、それがまた楽しくて。彼がこの曲に参加してくれて、彼のアイデアを形にすることができたことは本当に素晴らしい経験だった。そして光栄なことに、彼とコラボレーションしたことで、たくさんの日本のみなさんに直接、自分の音楽を届けることができたんだ。それは多くのミュージシャンができることではないので、日本のみなさんに自分の音楽を聴いてもらえる機会を得られたことにも、本当に感謝しているよ。
“北極星”はスティーヴィー・ワンダー ソウル・ミュージックを次世代へ
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エルミーンいろんなアーティストからインスピレーションを受け取っているけど、自分の中で核となる影響を受けたのはスティーヴィー・ワンダー。なぜなら、彼のあらゆる部分が、私のキャリア全体に影響を与えてきたから。今でも彼の作品が、私のアルバム全体の方向性を完全に決定づけるくらいに、さまざまな影響を受けているよ。彼は常に私の最大の目標なんだ。もちろん、他にも、ディアンジェロやプリンス、マイケル・ジャクソン、ベイビーフェイス、ダニー・ハサウェイ、アル・グリーンと、すべての名前を挙げ切れないほどに多くのアーティストから深いインスピレーションを得ているけど、それでもやはりスティーヴィー・ワンダーこそが、私の“北極星(進むべき道)”なんだ。
――ではエルミーンさん自身は、どういうアーティストを目指しているのですか?
エルミーンただ「自分らしくありたい」ということだけで、多くの願望を持っているわけではなくて。それでも、ずっと心に留めてきたことがひとつあって。それは、もし私がソウル・ミュージックのレガシーとして真に名を刻むことができ、自分の音楽が、ソウル・ミュージックという芸術の世界に加わりたいと考える次世代の人たちにインスピレーションを与え、何か変化を起こすことに貢献できれば、私は自分の役割を果たせたことになるだろうということ。それがすべてにおいて、私の唯一の目標。私は、ソウル・ミュージックを次のレベルへと進化させるような音楽を作り出せるアーティストでありたいと、ただただ願っているんだ。
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エルミーン今回は、東京のセットを終えたらすぐに大阪へ移動して、また東京に戻ってと、残念ながら他のアーティストのステージはほとんど観られなくて。ただ何人かには会えて、SIRUPっていうアーティストとはいい会話ができたんだ。とてもいい人だったね。コラボレーションしてみたい日本のアーティストは…、Adoさんかな。映画『ONE PIECE FILM RED』でも彼女は歌っているし、もしAdoさんとのコラボレーションが実現できたら、とても素晴らしいことだと思うよ。
――『SUMMER SONIC 2026』の話題でもうひとつ、ステージの背景に海の映像が映し出されていて、それがとても印象的でした。あの映像にはどういう思いが込められていたのですか?
エルミーン海の映像は最新アルバム『サウンズ・フォー・サムワン』のジャケット写真からきているんだけど、そのジャケット写真は『ONE PIECE』のトニートニー・チョッパーのオマージュなんだ。『ONE PIECE』の「ドラム王国編」でチョッパーが旗を振るシーンがあって。だから私も旗を持っていて、ジャケット写真で私が着ている服の桜模様も「ヒルルクの桜」(「ドラム王国編」中の名シーン)にインスパイアされたもの。それから、最初の『ONE PIECE』のエンディングで、登場人物たちが海に面した断崖に立つシーンがあるのってわかるかな? そこからインスピレーションを得て、海を背景にしたジャケット写真にしたし、ステージの背景もそこから来ているんだ。
――なるほど! 本当に『ONE PIECE』が好きなんですね。いずれ『ONE PIECE』の主題歌を担当する日が来るといいですね!
エルミーンいつでも準備はできてるよ(笑)
――では最後に、今後、日本ではどのような活動を考えているか、教えてください。
エルミーン日本は本当に大好きで、呼んでくだされば何度も日本に来たいと思っている。今、日本でやりたいことは、より長い時間を過ごすこと。日本は本当に見るものがたくさんあるし、いろんな土地を深く理解したい。その中でぜひやってみたいことのひとつが、山形の“さくらんぼ狩り”。とても美味しいと聞いたので、ぜひ行ってみたいんだ(笑)。日本語にもすごく興味があって学んでみたいと思っているし、日本に来るたびにとてもピースフルな時間を過ごすことができているので、呼んでもらえる限り、何度でも日本に戻ってきて、たくさんの時間を過ごしたいと思っているよ。
Good Neighbours 「一生に一度はやりたかった」日本公演 想像を超えたサマソニの熱気
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オリー・フォックス本当にクレイジーな体験だったよ。日本は、僕らにとって地球の反対側にある国だから、どんなことが起きるかまったく想像できなかったんだ。そんな状況で臨んだけど、日本のオーディエンスが本当に素晴らしくて。僕らが思っていた以上にたくさんの曲を知っていてくれて、本当に最高だったよ。
スコット・ヴェリルうん、同感だね。日本のことは、10代の頃から少し見聞きする程度だったから、まったく何の予想もできなかったけど、僕らにとって日本でライブをすることは「一生に一度はやっておきたいこと」リストのひと項目だったから、それを達成できて本当に最高でした。
――観客の反応はいかがでしたか?
オリー・フォックス日本のオーディエンスはすごく温かかった。だって、出番の2分前まで(「MOUNTAIN STAGE」のトップバッターだったので)会場にはあまり人がいなかったのに、それがステージに上がった途端、1万2000人もの観客がいたんだ。みんなはすごく熱心に聴いてくれるし、「踊ってほしい」と言えば踊ってくれる。それは僕らにとって本当に素晴らしいことで、パフォーマンスのエネルギーが本当に高まったね。
スコット・ヴェリル:最前列で、僕らにメッセージを送ってくれたオーディエンスもいて、とても嬉しかったね。
――日本の観客は静かだと言う海外アーティストは多いのですが、そのイメージは覆りましたか?
オリー・フォックス全然違ったよ。僕らのステージでは、すごく盛り上がってくれたと思うよ。
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オリー・フォックスセットリストを考える際は、ただライブを観てもらいたいというだけで、特に「これ」というお気に入りの曲を聴いてもらおうとしたわけではないんだけど、最新曲の「Superstar」や、僕たちがバンドとしてスタートした頃の「Home」「Ripple」は入れようと思って。つまり、僕たちがどこから始まり、今どこにいるのかをお見せしたかった。そういう選曲で、できる限り多くのエネルギーを届けて、次に日本で単独公演ができた時に、またみんなに来てほしいと思って。だから最高のパフォーマンスで、みんなに感動してもらいたかったんだ。
――その中で、8月28日にリリースされる新曲「Mary Jane」も披露されました。この曲について教えてください。
オリー・フォックスこの曲は、制作がすごく楽しかった。実は最初、別の曲を書いていたんだ。「Superstar」を仕上げていた時で、そこでふと「Mary Jane」のアイデアが頭に浮かんだんだ。他の人に酔わされるような、あるいは他の人に夢中になって頭がボーッとするような感覚は自分たちにとってかなりクールなコンセプトだと思ったし、その頃にLCDサウンド・システムをよく聴いていたので、あのミニマルなプロダクションが、この曲の大きなインスピレーションになったんだ。だから曲作りはすごくスムーズで、1時間くらいで書き上げたよ。本当に楽しかったね。
――1時間で書き上げたとは思えないほどキャッチーで、ライブで盛り上がる曲ですね。瞬間的に浮かんだインスピレーションで作った曲ならではのエネルギーがあるのかもしれないですね。
オリー・フォックス正直なところ、確かにそう思う。まるでその瞬間、僕らは即興で演奏し始めた感じだった。僕はただギターを弾いていただけなんだけど、そこで僕が最初に歌ったフレーズを、一緒にソングライティングをしている友人のジェシーが、「おっ、これいいね!」と言ってくれたんだ。それで、作業中だった曲を一旦中断して、その部屋でギターを何本か使って、ジャムセッションしながらアイデアを膨らませていったんだけれど、すごく自然な仕上がりになったよ。
――その曲を『SUMMER SONIC 2026』で世界初披露してくれて、日本のファンは幸せです。
スコット・ヴェリル最高のリアクションだったよ。この曲をライブで演奏すること自体、『SUMMER SONIC 2026』のステージが初めてで。だからこそ、新しい観客の前で試してみようと思ったんだ。それが上手くいったと思う。セットリストの中でもいいアクセントになったし、この曲wきっかけに、ライブ終盤に向けてみんながさらに盛り上がってくれたと思うよ。
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オリー・フォックス:僕はじっとしているのがあまり好きじゃないんだ。だから、メンバー全員が楽器を自由に切り替えられるのは、僕たちのバンドにとって本当に贅沢なことだし、僕にとっては、そうすることで頭が冴え続ける気がするんだ。踊り回るのは大好きだけど、楽器を手に取って、できるだけたくさん演奏するのも大好きだからね。
モータウンからポップロックまで 2人のルーツとGood Neighbours誕生秘話
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オリー・フォックス子どもの頃はモータウンの曲をよく聴いていたよ。スティーヴィー・ワンダーとか、ザ・スプリームスとかね。だから僕は壮大なコーラスが大好きなんだ。それから10代後半になってからは、インディーズバンドにハマっていって。
スコット・ヴェリル僕も似てはいるんだけど、もっとバンドっぽい感じかな。僕はグリーン・デイみたいなポップロックバンドを聴いて育ったから。
(スタッフ)え? 何だって?(笑)
スコット・ヴェリルあはは。僕はよく、音楽の趣味をからかわれるんだよ(笑)。でも何でも聴くよ。ロッド・スチュワートも聴くしね!
――そんな2人がどのように出会って、2023年にGood Neighboursを結成したのですか?
オリー・フォックス僕らは他のアーティストのための楽曲制作に取り組んでいて、いくつかのプロジェクトを進めていたんだけど、その年にはそういったプロジェクトが終わって、8月くらいからクリスマス頃まで少し時間が空いたんだ。それで、スタジオで練習したり、さまざまなタイプの曲を作る腕を磨こうと曲を作ってみたんだ。それが結果的に「Keep It Up」と「Ripple」「Daisies」になったんだ。この3曲ができた時点で、ある種のサウンドの基盤ができたように感じて、「これはバンドを組むべきなんじゃないか」と気づいたんだ。その後に作ったのが「Home」なんだ。この曲は、たぶん僕たちが書いた6曲目か7曲目だったと思う。それが、僕たちが最初にリリースした曲になったんだよ。
――それからわずか2年半ほどで“地球の裏側”(笑)の日本でライブをやるという今の状況をどう感じていますか?
スコット・ヴェリルいやいや、まったく想像もしてなかったよ! このバンドで活動を始める直前まで、コーヒーショップで働く準備をしていて、音楽を諦めようとすら考えていたんだ。だから、こんなに早く日本でライブができることになるなんて本当に信じられないよ。だけどここ3年間、ほぼ休みなくツアーを続けてきたから、まだこの状況をじっくりと噛みしめる時間がないんだけどね。
――今回の『SUMMER SONIC 2026』も、スケジュールの関係で、あまり他のアーティストのステージは観られなかったそうですね。
オリー・フォックス東京から大阪に直行しなければいけなかったからね。東京では4日間を過ごせたけど、大阪はあまり時間がなくて。でも、会場で何人か素敵な人とは出会えたよ。JENNIE(BLACKPINK)とはすれ違ったな。でも“Hello”って声はかけなかったけどね(笑)。
――日本のアーティストとのコラボレーションには興味がありますか?
スコット・ヴェリルもちろん!
オリー・フォックス今、すぐに誰って名前を言えるわけではないけど、日本人アーティストと一緒にコラボレーションができたらすごくクールだと思うんだ。たとえば「Superstar」を、そういうアーティストに1バースを歌ってもらうとかね。J-POP自体がすごく確立されたジャンルだと思うから、日本のアーティストとコラボレーションできたら、とても新鮮だし、最高だと思うよ。
――そうしたコラボレーションも楽しみです。日本での単独公演も期待しています。
スコット・ヴェリルありがとう。ぜひまた来日して、単独公演ができたらいいな。
オリー・フォックス小規模なツアーとかね。それができたら最高だな。本当に日本のみなさんが大好きなので、また会える日を、僕らも楽しみにしています。
取材・文:布施雄一郎
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