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Prime Video「チャレンジしなければ良い作品は生まれない」 Amazon MGM Studios日本責任者バディ・マリーニ氏が語る、世界へ向けたクオリティ向上にかける思い
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Amazon MGM スタジオ 日本責任者バディ・マリーニ氏
■「本数を増やすことよりクオリティ」 日本発オリジナル作への投資拡大に込めた決意
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戦略発表会「Prime Video Presents 東京(PVP東京)」でのバディ・マリーニ氏
■決め手は“面白いかどうか” 枠にとらわれない企画選定と作品の成否を分ける脚本開発へのこだわり

Amazon MGM スタジオ 日本責任者バディ・マリーニ氏
【バディ氏】 企画との出会いは様々です。こちらから探して打診することもあれば、長年あたためていたクリエイターさんの企画を伺ったり、パートナー企業から提案いただく場合もあります。特定の形式や枠に囚われず、とにかく「良い作品」に出会いたい。そういう思いで作品選びに臨んでいます。
――製作に入る決め手は、さまざまな要因があるかと思いますが、端的にわかりやすく表現するなら“面白い”ということでしょうか。
【バディ氏】 そうですね。もちろん実際はもっと細かい部分も含めて検討していますが、「企画が面白い」「脚本(ストーリー)を読んだときの感動」などは重視しています。実は製作プロセスの中で最もハードなのは、ストーリーをまとめること。脚本の開発です。
【バディ氏】 素晴らしいアイデアからスタートしても、実際に形にしたとき、多くの人が読んで面白いと感じるか。そこが作品の成否を分ける決定打になります。監督やキャストの調整といった物理的な苦労もありますが、まずは脚本。原作がある場合でも、どの要素を抽出し、どう再構成するかで完成度は変わります。だからこそ、脚本づくりには時間をかけています。
■全方位のジャンル網羅と圧倒的配信力が武器

「Prime Video Presents 東京(PVP東京)」会場の様子
【バディ氏】 Amazonの多様なお客様にリーチできる網羅性です。『犯罪者』のような重厚な社会派から、『クロエマ』のような女性向けの作品、『地雷グリコ』(11月13日より配信)や『ブレス』(2027年春より配信)といった若者層向け、さらには性別や世代を問わない大規模作品まで、ジャンルを限定せずどんな作品でも展開できるのは特色の一つと考えています。そして何より、240以上の国と地域へ世界同時配信できることも強みですね。
――そこにAmazonの多彩なサービスが加わることで、作品の周辺価値を最大化していくわけですね。
【バディ氏】 その通りです。Amazonには書籍や関連グッズのオンライン販売機能があり、サウンドトラックの配信もあります。動画配信が書籍やグッズ、音楽などとシームレスにつながる体験をできることが、アピールポイントの一つです。
――作品を観て、その場ですぐに原作本やグッズを購入できる利便性は、ユーザーとしてはありがたいところです。
【バディ氏】 今後、テクノロジーの面でもさらに連携を強化し、ユーザーがより便利に、より深く作品の世界に没入できる仕組みをアップデートしていく予定です。
■「挑まない手はない」 世界で支持される『薬屋のひとりごと』実写化の責任と確信

戦略発表会「Prime Video Presents 東京(PVP東京)」での様子
【バディ氏】 全部ですね(笑)。強いて一つ挙げるとすれば、『薬屋のひとりごと』が発表できたのは良かったです。規模も大きいですし、原作やアニメのファンも世界中にいるので、やはり注目作の一つです。
――東宝との共同製作となる『薬屋のひとりごと』の実写化は、まさに世界が注目するプロジェクトです。この規模感での実写化に至った経緯を教えてください。
【バディ氏】 アニメ版を手がける東宝さんとは、『沈黙の艦隊』でもパートナーシップを組んだ信頼関係があります。今回は、実写化にあたり、東宝さんから初期段階でお声がけいただきました。
――アニメ版が世界的にメガヒットしている作品だけに、実写化へのハードルも相当高いのでは…?
【バディ氏】 日本のアニメが世界で成功する場合、これまではアクションものが中心でした。しかし『薬屋のひとりごと』は、それとは異なるジャンルでありながら世界中でこれほど支持されている現状は、極めて稀有で大きな可能性を秘めています。このポテンシャルを前にして挑まない手はありません。その分、責任の大きさは強く感じています。
――猫猫(マオマオ)役の芦田愛菜さんへの期待もすでに高まっています。
【バディ氏】 彼女しかいないと確信しています。PVP東京で東宝のエンターテインメントユニット映画本部/映画企画 執行役員の臼井央さんも「理想の猫猫がいたというのが今やるべきだと思った理由です」とおっしゃっていましたが、私たちも「芦田さんはまさにぴったり」と、同意見です。
――実写化にあたり宮廷美術・衣装のリアリティや後宮ミステリーの質感など、制作面でのこだわりがふんだんにあるそうですね。
【バディ氏】 東宝スタジオにハリウッドの超大作に匹敵するような、美しく巨大なセットを組み上げました。衣装についても、衣装デザイナーがオリジナルのオーダーを出し、中国から直接素材を取り寄せるなど、徹底的にディテールを追求していただいています。
【バディ氏】 キャストの皆さんも「プレッシャーはあるけど、やりがいがある」と話されていましたし、映画界で長く活躍されてきたプロフェッショナルの方々でさえ、「この規模感の作品は見たことがない」と驚かれていました。世界規模の、グローバルスタンダードクオリティをお見せしたいと思っています。
■「Prime Videoといえばアニメ」の評価に応える独占作品強化とオリジナルへの挑戦

Amazon MGM スタジオ 日本責任者バディ・マリーニ氏
【バディ氏】 エンターテインメントコンテンツのプロデュース集団「THE SEVEN」さんとタッグを組み、そのクリエイティブな部分やVFXに特化しているところを生かして、高校生たちのヒリつくような頭脳バトルを視覚化しています。肉体的なアクションは少なくても、思考が火花を散らす瞬間の熱量をいかに映像で表現するか。ストーリー性も高く、友情と青春、そしてスリルが調和した素晴らしい作品です。キャスティングも森七菜さんと蒔田彩珠さんがイメージ通りで、自信作と言えます。
――不動の人気を誇る『沈黙の艦隊』シリーズのシーズン3が、2027年夏にPrime Originalドラマ『沈黙の艦隊 目覚めよ、ニューヨーク』として独占配信されます。物語の中でも重要な位置づけとなる、ニューヨークでのエピソードを重層的に描くため、ドラマという形を選んだのでしょうか。
【バディ氏】 シーズン3は同作を描く上でも重要かつ深い部分が描かれており、極めて重厚なポリティカルスリラーとしての側面を深掘りしています。原作の持つ圧倒的な広がりを、シリーズという形式だからこそ可能な深度で描き切る。物語の核心へと迫る展開は、大人向けのエンターテインメントとして高い完成度に達していると思います。

「Prime Video Presents 東京(PVP東京)」内『日本三国』発表の様子
【バディ氏】 『日本三國』は本当に面白い作品で、アニメとしてあまり類を見ない作品になっています。そこをさらに生かしつつ、続編に臨めれば。原作はもちろん制作会社やスタッフも含め良縁に恵まれて制作を進められているので、続編にも大いに期待していただきたいです。
──アニメにおいては、『ルックバック』『藤本タツキ17-26』のように製作委員会に参加するスタイルもとられています。このあたりの意図や狙いなどを聞かせてください。
【バディ氏】 日本の「製作委員会方式」には深い敬意を払っています。業界の皆さんが最も力を発揮できる形を尊重しながら、私たちはパートナーとして最高の環境を提供したい思いで取り組んでいます。
――Prime Videoはアニメに強いイメージがありますが、今後の展望は?
【バディ氏】 「Prime Videoといえばアニメ」という評価をいただいているので、Prime Videoでしか観られないアニメ作品も増やしていきたいと考えています。もちろん実写も強化していこうという思いもあります。
■ジャンルに縛られず“面白さ”を追求するチャレンジ精神
【バディ氏】 まずは日本で生まれたストーリーを日本のお客様にお届けし、楽しんでいただきたい。普遍的な魅力のある作品なので、海外でも受け入れていただけると思います。
――往年の名作『僕の地球を守って』(ぼく地球)の実写化にも驚きました。
【バディ氏】 Prime Videoには幅広いお客様がいるので、特定のジャンルに偏らず、いろいろな作品を提供していく必要があります。『ぼく地球』に関してはクリエイターの熱意もあり、とてもチャレンジングですけど決断しました。
【バディ氏】 期待していてください。

「Prime Video Presents 東京(PVP東京)」内『初めての恋人になってください』発表の様子
【バディ氏】 大事ですね。良い作品は少しチャレンジングな気持ちがないと作れないのでは、とも思います。チャレンジをしなければ、普通じゃないものをやっていく姿勢がなければ、良い作品を作ることはできないと、個人的には感じています。
【バディ氏】 『バチェラー』や『ラブ トランジット』のような海外フォーマットだけでなく、今後は日本発の完全オリジナルフォーマットも製作していきます。世界中の若者が恋愛を経験していないことへの悩みや孤独感を抱えており、日本特有の問題ではなく世界共通の社会現象であることが見えてきました。この普遍的なテーマを突くオリジナル番組は、世界でも共鳴すると確信しています。フォーマットを一から作るのは大変ですが、挑む価値のあるものだと思っています。
■品質の限界に挑み続けるAmazon MGM スタジオの未来
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Amazon MGM スタジオ 日本責任者バディ・マリーニ氏
【バディ氏】 特定のビジョンというよりは、もっと品質を上げるためにはどうすればいいかを日々、考えています。どういった作品に、どういったクリエイターのビジョンに投資していくかが大事です。そのために幅広く、マルチジャンルで品質を上げることにチャレンジしています。
【バディ氏】 先日発表したものは2027年ものが中心でしたが、2028年、2029年の作品の企画が今まさに進行しています。規模も大きくなる分プレッシャーも大きくなっていますけど(苦笑)。それ以上にやりがいを感じています。
――最後に、Prime Videoで今後配信されるコンテンツを心待ちにしている皆さんへメッセージをお願いします。
【バディ氏】 日本が誇る才能あるクリエイターの皆さんと共に、日本のみならず世界中の方々に愛される良い作品を作っていきたい思いで製作に取り組んでいます。これからお届けするラインナップ、そしてその先に控える驚きに、ぜひ期待していてください。
(撮影:蔦野裕/取材・文:遠藤政樹)