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【医師に聞く】「糞便のような体臭」「酸っぱいにおい」の正体は? “男女の体臭”に違いも…皮膚科医が解説
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男性だけじゃない、閉経後は女性も加齢臭に注意を
「一般的に、加齢臭も男性の方が強いと思われていますが、女性でも発生します。これにはホルモンバランスが関係していて、男性ホルモンが皮脂腺の活動を刺激し、そこから分泌される脂肪酸が酸化することで“ノネナール”という加齢臭の元となるにおいが生まれるのです」
――そう聞くと、やっぱり男性の方が加齢臭も強そうと思ってしまいますが?
「実は男性だけではないのです。大雑把に言えば、男性ホルモン・テストステロンと、女性ホルモン・エストロゲンは互いに拮抗しあう関係にあります。女性はこのエストロゲンが働くことで閉経するまではあまり加齢臭はないようですが、閉経後はエストロゲンが減り、相対的に男性ホルモンの影響を強く受ける。そうすると、男性同様に女性にも加齢臭が発生するということです。加齢臭は男性は35歳ぐらいから、女性だと女性ホルモンが減り始める40歳ぐらいから発生するといわれていますね」
――女性もその点では気を付けておいたほうがいいですね。
「女性特有のことでいうと、生理の経血が酸化したり皮膚の雑菌が混ざると、においが出る場合もありますが、これは適切にケアすれば周囲の人にわかるようなものではありません」
ワキガにも恐怖の事実…、「大事なのは自分の体臭を意識し、気を付けること」
「性差に関係のない体臭の悩みといえば、やはりワキガでしょうか。ボトックスを打って脇の汗を止めたり、ミラドライという機械でアポクリン腺を破壊するなどの治療があります。ただ、稀ですが脇を処置すると、今度は体の別の部位から汗やにおいが出てしまう『代償性発汗』という例があるのは事実。通常、背中や胸腹部などの体幹部に生じやすいです」
――そうなんですね。体臭について相談や受診をする人は、男女どちらが多いのですか?
「これは女性が多いですね。女性の方が自分のにおいに敏感な分、治療を考えたり、しっかり対策する方が多いのでしょう。一方で男性は汗や体臭など自分のにおい自体に気付いていない方もいます。体臭に対する気づかいという点においても、性差はあると言えるのではないでしょうか」
――最後に、どのようなことに気を付けるべきか、皮膚科医としてのアドバイスをお願いします。
「体の仕組みとして、どうしても男性のほうがにおいやすいのは仕方ないことです。とはいえ、なんらかの対策をすることはできます。制汗シートや制汗剤、シャワーなどで清潔に保ち、食生活では脂肪が少ないものを選ぶ。体毛の処理も考えてみてもいいかもしれません。多汗症に悩んでいる方が、対面診療・オンライン診療で受診されるケースも増えてきています。とはいえ、一番大事なのはまず自分の体臭を意識し、気を付けることが何より大事。こうしたエチケットについては、男女問わず気にかけるのが良いと私は考えます」
(文:衣輪晋一)
■ナチュラルスキンクリニック(外部サイト)
監修者 圓山 尚(えんやまたかし)
ナチュラルスキンクリニック院長兼クリニックフォア監修医。金沢医科大学医学部卒業後、日本医科大学附属病院皮膚科に入局し皮膚科・皮膚外科・レーザーを中心とした診療を行う。その後、湘南美容クリニックでの勤務を経て、2019年にクリニックフォア新橋院を開院。その後、2022年に永福スキンクリニック(現ナチュラルスキンクリニック)を開院。