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「元気に産んであげられなくてごめんね」指定難病の双子、母の想い「2人の成長が嬉すぎて毎回泣きそうになる」
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「大切な我が子を失うかもしれない」難病と診断された双子の息子に対する母の想い
「のぞむとみゆきは、一卵性双生児で同じ病気です。1歳1ヵ月頃に診断されましたが、最初はのぞむが寝ている時に、間代発作を起こしました。チアノーゼが出ていて、顔は真っ白で唇は紫でした。大切な我が子を失うかもしれないと、怖くて怖くて病院の待合室で号泣してしまいました」
――病院の待合室で不安を抱える中、診断された時は、どんな気持ちでしたか?
「悲しくて悲しくて、『元気に産んであげられなくてごめんね』と涙が止まりませんでした。受け止めきれず、病気のことや未来のことを考えたら頭がおかしくなりそうで、考えないようにしました。『のぞむとみゆきは大丈夫』と心の中で必死に思い続けていました」
――診断後からの変化を教えてください。
「のぞむは1歳過ぎに、突発性発疹からのけいれんで脳症になってしまいました。その頃は、みゆきよりも発達が早く、色や動物など、少し発語もありましたが、それら全てを失いました。さらに右半身も麻痺が残り、動かしづらいのが現状です」
――その後の病状は、どういった感じなのでしょうか?
「のぞむもみゆきも不思議なことに、同じ時期に同じ発作の形に変化していきました。0〜2歳の頃は1時間以上続くけいれん発作が多かったです。3〜4歳の頃はほぼ毎日発作があり、欠神発作や部分発作からの間代発作など、数分の短い発作が1日何十回も群発したりして、緩いけど止まりづらい発作が多かったです。5歳からは数分の間代発作が月に数回というように変わってきました」
――現在は、どのくらいの頻度でてんかん発作があるのですか?
「今は2人とも月に数回、数分間の間代発作(みんながイメージするけいれん)があります。昨冬、みゆきがインフルエンザになった時には、学校で重積してしまい、救急薬を使う場面もありましたが、3〜4歳の頃と比べると比較的落ち着いて過ごせています」
双子の入院は100回超え、興奮で発作も…楽しすぎることもNG
「ドラベ症候群は熱に弱いので、体温管理にとても気をつけています。夏は保冷剤を体につけ、公園には涼しい早朝や夕方に行くようにしています。冬は室内は暖かく外は寒いので、調整が難しいです。温度差に弱く、お風呂はよく失敗してけいれんします。2人はぬるいお風呂には入れますが、お風呂に入れないドラベ症候群の子も多いです」
――体温管理以外に気をつけていることはありますか?
「3〜4歳の頃は、夜の窓の反射にも反応して発作が出ることもあり、カーテンも開けられず、テレビもつけられず、暗い部屋の中でひたすら耐えている家族もいます。2人は今のところそういったことはないのですが、壁紙や模様を見てけいれんが出る人もいるので、(ドラベ症候群の)家族会のときは、洋服の色や柄、模様に気をつけます。本当に大変だと思います」
――お出かけなども大変そうですね。
「2人は興奮時にも発作が出るので、『アンパンマンミュージアム』に行った時は、楽しすぎてみゆきがけいれんしていました。悲しいことに、楽しすぎるのもNGなのです。気圧の変化にも弱いので雨の日は注意ですし、痛みやストレスでもけいれんします。発作もいつ起こるか予兆がないので、トイレもなるべく行かないようにしています。けいれんで窒息しているときに目を離していたら死んでしまうかもしれないので本当に怖いです。夜もけいれんに気づけるように、腕枕か体のどこかに触れながら眠るようにしています。2人の寝返りの度に起きて、呼吸をしているか、手を口元に当てて確認しています。気をつけること多すぎて本当に大変です」
――楽しすぎることもNG、発作がいつ起こるかわからないとのことですが、時には入院することもあるのでしょうか?
「入院は、2人あわせたら今までで100回を超えます。ドラベ症候群は小さい頃はけいれんが止まりづらくて長くなりやすいので、入院が必要なことが多かったです。みゆきがけいれんして救急車で運ばれた2時間後にのぞむもけいれんして、同じ救急隊員さんたちに『あれ?』と言われたことも…。風邪をひくと大体けいれんして入院していました。2人揃って入院することや1人が退院するときにもう1人が運ばれてきて、そのまま付き添い入院ということもありました」
――療育にも通われているそうですね。
「療育には病気と診断されからすぐに通い始め、小学生になるまでは毎日行っていました。少しでも2人のできることが増えるように必死でした。リハビリも2歳くらいから週に3回、今でも通っています」
――今でもリハビリに通っているとのことですが、進行性の歩行障害もあるそうですね。
「ドラベ症候群は特徴的な歩き方で、歩くことが得意ではありません。全く歩けないわけではないですが、バランスを取るのが難しいのか転びやすいので、車椅子を活用している子もいるようです。2人は転びやすいので手を繋いで歩くことが多いですが、これからも一緒に並んで歩いていけるように、休みの日はプールや公園に連れて行き、日常の中でも楽しみながらリハビリをしています」
「目標は生きて卒園すること」10歳までに1割の子どもが亡くなると言われるドラベ症候群
「ドラベ症候群は、10歳までに1割の子どもが亡くなると言われています。幼稚園に通うのは感染症にかかるリスクが上がることを意味しています。普通の風邪でも発作を誘発し、死亡する恐れがある。インフルエンザなどの強い感染症にかかることは本当に怖いです。入園式の数日前までRSウイルスで2人ともけいれんが止まらなくて入院していました。決して大袈裟ではなく、幼稚園に入園するときの目標は生きて卒園することでした」
――無事に幼稚園を卒園し、いまでは特別支援学校に通っています。息子さんたちの成長する姿を見て、どのように感じていますか?
「2人は病気による発達障害があります。何十回、何百回と教えてもなかなかできるようにならないのですが、2人の成長は1つひとつがサプライズのプレゼントのようで毎回とてもうれしいです。『こんなことができるようになったの!? すごいね!!』と頭をなでるのですが、嬉しすぎて毎回泣きそうになります」
――お子さんと生活する中で、大切にしていることや気づかされたことを教えてください。
「毎日子どもたちをぎゅっと抱きしめて、『大好き』と伝えることを大切にしています。2人の病気は死亡率が高いので、いつ別れが来てしまうかわかりません。学校へ行っている間、寝ている間、いつ最期のときが来るかわからないので、離れる前に必ず伝え合うようにしています。2人からは命の大切さ、尊さを教えてもらいましたし、病気や障害のある人が少しでも生きやすい社会になるように行動する力ももらいました。そして何より子どもたちの笑い声や笑顔が一番の癒しです」